中南米の熱帯地方が原産とされるピーマン。全国的に栽培されているため一年中手に入りますが、最もおいしく出回る6~9月頃が旬なんだそうです。
ちなみにピーマンというかわいい名前はフランス語の「piment(ピマン)」という“唐辛子”を意味する言葉が由来だとされています。かわいい響きとは反対に、刺激的な意味でしたね!
そんなピーマンは「こどもの嫌いな野菜ランキング」の常連野菜。やはりあのピーマン特有の苦みの美味しさが分かるまでは、時間がかかるのかもしれませんね…
今回はピーマンの魅力と、少しでも苦みを和らげて美味しく食べる方法をご紹介していきたいと思います。
まずは、どんな栄養が含まれているのか…ピーマンの魅力について調べていきましょう!
クエルシトリン
ピーマンの苦みの成分です。薬草茶として有名なドクダミにも多く含まれている成分で、「高血圧予防」「血中中性脂肪の抑制」「抗うつ作用」「新陳代謝促進」など…多くの健康効果を期待できます!
ビタミンC
抗酸化作用があり、体にとって害となる活性酸素を除去し、細胞を保護してくれます。また、皮膚や細胞のコラーゲン生成にも必要な、美容にも◎な栄養素です。鉄と一緒に摂取することで、鉄の吸収率を上げてくれる効果があります。
ビタミンP
ポリフェノールの一種で、抗酸化作用を持つほか末梢血管を強くする働きがあります。熱によるビタミンCの酸化を防いでくれるため、ピーマンのビタミンCは過熱をしても壊れにくく、効率よく摂取できるのです!
カリウム
体内の塩分を排泄する働きがあるため、高血圧に効果があるとされています。
βカロテン
抗酸化作用の強いβカロテンは、体内で必要に応じてビタミンAに変換され、髪や皮膚、視力の健康維持が期待できます。油といっしょに摂ると吸収率が上がるため、ぜひ調理法を工夫して効率よく摂りましょう!
食物繊維
ピーマンには、食後の血糖値上昇を抑える「水溶性食物繊維」と、大腸を刺激して排便をスムーズにする「不溶性食物繊維」のどちらも含まれているため、善玉菌を増やし腸内環境を整えるのに役立ちます。
独特な苦みが特徴のピーマン
ピーマン特有の苦みは、ポリフェノールの一種である「クエルシトリン」に、香り成分の「ピラジン」が加わって感じるということが2012年に判明しました。意外と最近でびっくりですね!
そんなピーマンの苦みですが、調理方法によって和らげることもできるそう!
1.細胞を壊さないよう、繊維に沿って縦に切る
2.油通しor油で調理する
3.ヘタの角が多いものを選ぶ(五角形<六角形・七角形…)
4.包丁で切らず、まるごと調理する
1位:茨城県
2位:宮崎県
3位:鹿児島県
※農林水産省統計データより
全国的に栽培されており、冬場でもハウス栽培されていますので、1年を通して手に入るようになっているそうです。
ピーマンといえば鮮やかな緑!ですが、最近ではスーパーで色とりどりのピーマンを見かけるようになりましたよね。こちらではピーマンの種類についてご紹介します!
緑ピーマン
一般的に流通している緑色のピーマン。(長さ7cm前後)果肉はやや薄めで、独特の苦味と香りが特徴です。
赤ピーマン
緑ピーマンが完熟したもの。皮の赤色は「カプサンチン」という色素によるもので、抗酸化作用があるとされています。皮がやわらかくて甘味があり、苦味や香りが少ないのが特徴です。
パプリカ
果肉が厚くジューシーで、甘味の強いピーマンの一種です。赤・黄・オレンジと鮮やかな色味で、苦味や青臭さがないため生のままでもおいしく食べられます。
長円筒型ピーマン
通常の緑ピーマンよりも、大きめで長い円筒型のピーマン。(長さ13〜20cm)肉厚で甘味があり、苦味や独特の青臭さが少ないのが特徴です。
フルーツピーマン
糖度が8度ほどと、甘みが強いため「フルーツパプリカ」とも呼ばれています。赤、黄、オレンジなどカラフルでかわいいピーマンです!
こどもピーマン
2010年にタキイ種苗より作られた、ピーマン嫌いな子供でも食べられるよう、苦味とにおいを抑えた品種です。(品種名:ピー太郎)
ピーマンのあれこれ、いかがだったでしょうか。
苦みの少ない品種が開発されたり、人類VSピーマンの苦みの戦いは、まだまだ続くのかもしれません…
特有の苦みも、選び方・調理方法など工夫次第で和らげることが出来るとのことですので、栄養たっぷりのピーマン!ぜひ美味しく召し上がってください!!
このページをシェアする
参考サイト
農林水産省 / 旬の食材百科FoodsLink / 野菜情報サイト野菜ナビ