ペルシャ地方を原産とされるほうれん草は、16世紀ごろに中国よりシルクロードを渡って伝わってきたといわれています。漢字では“菠薐草”と書きますが、菠薐は中国語でペルシャを意味するんだそうです。(ペルシャ:現在のイラン)
アメリカの「ポパイ」というアニメでも、サクッと食べて元気モリモリ!!のような表現があるほど、その栄養価の高さが注目されているほうれん草。
冬の寒さにさらされるほど、凍らないように自身の糖度を上げるため、繊維がやわらかくなって甘みが増すんって知っていました?なんだか、その様子を想像すると可愛いですね!
今回は、そんなほうれん草の魅力について、ご紹介していきたいと思います。
緑黄色野菜であるほうれん草は、野菜の中でもトップクラスの栄養価が魅力!ビタミン・ミネラル類をバランスよく含んでおり、何といっても鉄分の含有量が野菜の中でも群を抜いて高いので、女性にうれしい野菜です。
βカロテン
抗酸化作用の強いβカロテンは、体内で必要に応じてビタミンAに変換され、髪や皮膚、視力の健康維持が期待できます。油といっしょに摂ると吸収率が上がるため、ぜひ調理法を工夫して効率よく摂りましょう!
カリウム
体内の塩分を排泄する働きがあるため、高血圧に効果があるとされています。
ビタミンB2
脂質・糖質・タンパク質が分解されて、エネルギーにかわる際にサポートをしてくれる栄養素です。また、成長促進にも欠かせないため、「発育ビタミン」ともよばれているんですって!
ビタミンC
抗酸化作用があり、体にとって害となる活性酸素を除去し、細胞を保護してくれます。また、皮膚や細胞のコラーゲン生成にも必要な、美容にも◎な栄養素です。
葉酸
細胞の生産、再生を助け、身体の発育に役立つとされています。
鉄分
赤血球と結合して、酸素を体の隅々にまで行き渡らせる働きをしています。お肉やビタミンCと一緒に効率よく摂取してくださいね。
※ピンクの部分も残さず食べて!
ほうれん草の根元のピンク色の部分捨ててませんか?この部分には「鉄分」「マンガン」「ポリフェノール」が葉の部分よりも豊富に含まれているので、ぜひ残さず食べましょう!
栄養豊富なほうれん草
ほうれん草にはアクの成分であるシュウ酸が含まれています。シュウ酸は大量に摂取すると結石の原因にもなるといわれていますが、水に溶けやすい物質なので、ほうれん草は下茹でして水にさらしてから使いましょう!
1:根元の汚れている・乾いている部分を切り取る。
2:茎の中心に1cm程度の深さで十字に、包丁で切り込みを入れる。
3:水をはったボウルの中で、根本をこすりながらふり洗いし、水をかえて葉全体の汚れを落とす。
4:鍋にお湯を沸かし、塩を加える。(1Lあたりのお湯に小さじ1程度)
5:ほうれん草の葉部分を持ち、まずは茎部分だけ30秒ほど茹でる。
6:葉部分もお湯の中に入れ、30秒ほど茹でる。※途中箸で上下を一度ひっくり返しましょう!
7:氷水に入れ、一気に冷ます。※水に浸しすぎると栄養が流れ出てしまうのでご注意!
8:しっかりと絞り、水気をきる。
1位:千葉県
2位:埼玉県
3位:群馬県
※農林水産省統計データより
関東地方である上位3県で全体の1/3を占めているようです。通年を通して市場に出回っていますが、ほうれん草の旬は11~3月の冬。冬季のほうれん草は緑が濃くなり、甘みが増し、栄養価も夏季の倍以上になるんですって!
ほうれん草の種類についてご紹介します!
東洋種
アジア地域に広まったほうれん草の種類で、葉の切れ込みが深くとがっており、根元が赤いのが特徴。アクが少ない。
西洋種
欧米に広まったほうれん草の種類で、葉の切れ込みが浅めで丸みのある形が特徴。アクが強め。
交雑種
「東洋種」と「西洋種」の良いとこどり!
サラダほうれん草
甘味が強く生で食べられるように改良されたほうれん草。
ほうれん草のあれこれ、いかがだったでしょうか。
栄養価も高く、和・洋・中とさまざまな料理で楽しめるほうれん草。ほんのりとした甘みを活かしてスイーツにすれば、お子様も喜びそう!ぜひいろいろな食べ方で、楽しく召し上がってくださいね!
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参考サイト
農林水産省 / 旬の食材百科FoodsLink / 野菜情報サイト野菜ナビ